どうも間嶋コタローです!
7冊目が読み終わりました。
Twitterだらだら見るぐらいなら本を読んでいた方が良い。
さて今回は、前回に続いて幡野広志さんの本を読みました。
『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる』
今回選んだ理由としては、
①前回、幡野広志さんに胸を打たれたこと。
②妻が3人目を妊娠中ということで、もう一度子育てについて考えようと思ったことの2点が決めてとなった。
『なんで僕に聞くんだろう』は人生相談の本でした。
みんなそれぞれギリギリの所で生きているから、胸が苦しくなった。
今回は、子育て本らしきタイトル。
※実際はそんなもんじゃなかった。心がすさんだ社会人は是非!!
『なんで僕に聞くんだろう』と同様に、胸が締め付けられるような内容。
幡野さんの本は、本当に胸が締め付けられる。
構成
大きく分けて4章
はじめに
①優しさについて、僕が息子に伝えたいこと
②孤独と友達について、息子に学んでほしいこと
③夢と仕事とお金について、息子に教えておきたいこと
④生と死について、いつか息子と話したいこと
おわりに
幡野さんは写真家で2017年に多発性骨髄腫を発病。
この本は、息子さんが、この先自分で道を作り、ふっと立ち止まった時に、遠くからぼんやり見える灯台のようなものだと。
『なんで僕に聞くんだろう』も息子さんに答えるつもりで書いているのだそう。
終始言われているのが、道を作るのは自分だと、幸せを決めるのは自分だと。
優しさの定義
コロナで世の中が混乱している中、人間のいやらしい部分があちこちに出てきた。
生まれてから約30年、社会に出てから約10年経つが、純粋に優しいなと思う人は5人もいなかった。世の中そんなもんだと思いながらも、自分だけは優しい人間でいようと思っていきてきたけど、優しさの定義ってなんだろうか?
幡野さんはこう言っている。
優しい人というのは、人の体や心の痛みを理解できる人。
自分でできる方法で、手をさしのべることができる人。
優しさをはき違えると虐待にもなるんだよと。
幡野さんは『優しい虐待』を病気になってから多分に経験したと。
『自分の優しさを丸ごとぶつけるだけでは、優しくなれない。』(P.31)
ぼくがすごく共感したのは、失敗させる優しさについて。
ここでは、よくある親の失敗が書かれてある。
人生相談では、多くの人が、自分のやりたいことが見つからなくて悩んでいるのだそう。
進路から、部活や習い事、ファミレスのメニューまで、親が「それじゃなくて、こっちにしなさい」と決めてしまう。要は、子どもに間違いのない選択を押し付けている。
僕の親は、強制に近い提案をしてきて、それに従えば「良い子やね~」
従わずに失敗したら「だから言ったやん!もう知らん!」と言われていた。
僕は親が怒らない道を選んできた。そういう人多いんじゃないでしょうか。
それが、社会人になってからも続いた。
一人暮らしの家を決める時にも口出しをしてきたのは、正直びっくりした。
もちろんお金の援助はないので、さすがにこればかりは自分で決めた。
でも子どもの頃って、お金にしろ、環境にしろ、契約にしろ、親の助けが絶対にいるので、その中で子どもに決めさせてくれる親は本当に少ないと思う。
子どもに失敗させたくないというよりは、親が失敗したくないし、失敗の後処理が面倒くさいのだ。
できるだけ僕は、子どもに口を出さず、助けを求めてきたら手を差し伸べようと思っている。
例えば、これはあるあるだと思うんですけど、TSUTAYAでDVDを借りる時に、子どもは1度借りたものでも、平気でもう一度借りようとする。
親としては、何となくもったいないなぁと感じません?
どうせお金を出すなら、色々なやつ見てもらいたいと思うのが本音。
「それ前も借りとったやん。こっちにしぃや」と言ってしまい、子どもは結局僕が言うのを選んだ。それはそれで楽しんでただろうが、そういうことじゃないんですよね。
自分で選んだもので楽しむことが大切なわけで。
僕はまさにこうやって育てられてきたから、本を読んで泣きそうになったよ本当に。
人との付き合い方
『②孤独と友達について、息子に学んでほしいこと』では、ざっくり言うと《人との付き合い方》について書かれてある。
クソ上司に悩まされている人は是非読んで欲しい。
僕が一番引き込まれたところはここ。
『嫌な人から逃げる一番の方法は、自分に自信をもつことだと思う。』(P.80)
「誰とでも仲良くする方法」ではなくて「嫌な人への対処法」を教えたいと。
これを幡野さんは「役立つ親の悪知恵」とよんでいる。
自分に自信が持てれば逃げれると。
自信の持ち方についても教えてくれるので是非。
賞を獲れるかどうかではなく、夜寝る前に自分で自分を褒めれるかどうか。
夫婦間のコミュニケーションの話もある。
「自分の言葉で相手に気持ちを伝える方法」「わかってほしいをやめる」(P.89)
黙っていてもわかりあえないことを知ることが大切だ。
夢とお金と仕事について
社会人で悩んでいる人はここを是非読んで欲しい。
ライ 『ス』 ワークとライ 『フ』 ワークのバランス。
《頭を使って行動する》と基本中の基本を思い出させてくれる。
まぁこれが難しいんですけどねぇ。
あとは、好きなことへの向き合い方についても書かれてある。
「がむしゃらに夢だけを追いかけるのも違うよね?」というお話。
幸せが何かは自分が決める
幡野さんの本を読んで思うことは、命の大切さよりも、命の使い方を教えてくれる。
一貫して言われていることは、自分で決めるということだ。
自分の言葉、自分の幸せの価値観。
それを親が奪っている。大人になれば突き放す。
要は自分の為に動いている。子供を自分の為に動かしている。
それでは、子どもは自分を持てない。
この本は、「子どもに何を伝えるか」を通じて、自分に目を向ける本だ。
決して、子どもを上手にコントロールする方法でもないし、子どもを東大に入れる方法でもない。
優しさが根底にあり、自分で道を作る為の指南書だ。答えは書かれていない。
答えは人によって違うから。
自分で探さないといけない。
それはコロナで浮き彫りになった、身体だけ大きくなった優しくない子どもには、必要なことだと思う。
こんな時代だからこそ、読んだ方が良いと思う。
今回も、自分を見つめ直せてよかった。
幡野さんの本は、自問自答が増える。
子どもとの接し方も考える良い機会になった。
ありがとうございましたm(__)m
おわり