おねむな日記

『なんで僕に聞くんだろう‐幡野広志‐』を読んで思ったこと。

どうも間嶋コタローです!

3月末から始めた読書も、今回で6冊目となりました。

こんなに継続して本を読んだことなかったけど、買えば読むものですね。
とりあえず買ってしまえば、貧乏性の僕は読まないと!ってなる。
読書のハードルは、購入する所ですからね。
とりあえず買う!おすすめです。

さて今回は、

幡野 広志 さんの『なんで僕に聞くんだろう』


この本は、【cakes】というサイトで連載されている人生相談をまとめられたものです。

僕は、幡野さんもcakesというサイトのことも全然知らなくて、この本で初めて知りました。

幡野さんは、本業は写真家。
2017年に多発性骨髄腫を発症で現在に至る。
お子さんが一人。

すぐに惹かれてしまいました。
早く次の幡野さんの本が読みたい。

ざっくり言うと、「色んな思い」が出てきた本でした。

だから自分でも整理する必要があるなということで、感想文を書いてみます。
約4000文字と長いですが、最後まで読んでもらえたら嬉しいです。

よろしくお願いしますm(__)m

 

少し自己紹介

こんな奴が良かったと言ってるぞ!ということで、軽く自己紹介。
同じような境遇の方は是非読んで欲しい。もちろんそれ以外の方も!

僕は30代前半の小学生と幼稚園児の二人の子供がいる父親です。
今妻が3人目を妊娠中。

理学療法士をしています。2人職場で上司がすごく嫌いで仕事を辞めたい。
今の職場に来てから3年が経つが、何度か病みそうになりましたが、何とか誤魔化してやれてます。

ブログを書くことは好きで、特に趣味もない僕が珍しく2年間細々と継続できている。

こんな感じで、「今後の生活はどうしていこうか?」と少し悩みながら過ごしている時に出会った本です。自分のことを深く考えるきっかけにもなりました。

 

不思議な感覚になる本

読み終わった後に思ったのが、「今どういう感情かわからない。」でした。

というのは、様々な悩みに答えていらっしゃるので、感情がものすごく揺さぶられる。

特に最後の3つの質問は、胸がグーっとなりましたね。読んでいて辛いという意味で。

全部を通して思うのは、色々な質問があるので、どんな立場の人でも胸に刺さると思います。僕は子供として、パパとして、社員として、男性として、生きていると色んな立場にあるけど、全ての立場で考えさせられました。

なんか生々しい感覚です。

前向きになるとか、感動するとか、悲しいとか、そんな上っ面な感情じゃなくて、この本を読みながら自分の事を考えていました。

 

家族について考える

僕は、この本を読んだ後に思ったのは、妻と子供の話をもっとちゃんと聞こう。あとは自分がこれからどうしたいのか?を考えようと思いました。

読みながら、特に家族との接し方について振り返っていました。
自分の親も毒親だったからかなぁ。
自分の両親について、それから、自分の妻と子供について。
心の深くに効きましたね。

幡野さんの文章は、『ちゃんと向き合ってくれている』ことがすごく伝わる。

僕の親にはそんな風に感じたことはなかったなぁ。
そこが、たくさんの方が温かい気持ちになると言われている所以だと思います。

30年間生きてきたら、他人にしっかりと向き合ってくれる人なんかほとんどいないことに気付いてるし、特に期待もしていない。特に親には期待をしていない。期待しなくなったのは、小学校4年生ぐらいだったと思います。色々あって、今はそんな親にはならないようにと思って子育てはしています。

だから幡野さんの文章は、現実を突きつけるもので、ちょっと凹んだり、胸が苦しくなったりもするんですけど、温かみがあるし、最後は「頑張りたいな」と背中を押してもらえる本でした。

誰かの背中を押せるのは言葉より、向き合い方の問題なんでしょうか。

きれいなこと、理想論や幻想を抱き過ぎて、相手に期待し過ぎてる人、他人の評価が気になり過ぎる人には「人間ってこんなもんだから!まぁいっか!」と思わせてくれます。

社会で変に揉まれて、作り上げられた前提とか常識、普通をいったんリセットしてくれるような言葉もたくさんありました。

頭がイーっとなってる人は、脳みそをマッサージしてもらったような感覚になります。
心が楽になります。

幡野さんは、人間の誤魔化しや言い訳など、人間のいやらしい部分を見抜いてる。
本音を炙り出すのが本当にお上手。
僕も全員には無理だけど、家族の話をちゃんと聴こうと思う。
僕は親にはほとんど聴いてもらえなかったから。

相手が話を聴いてくれないのは
「あなたの話がつまらない」「ストレスを感じる」「話を早く終わらせたいんですよ」

胸に刺さるぜ。

 

いつの間にか自分と向き合っている

ヤクザもんや不良のケンカ映画を見た後に、気が大きくなってしまう時ってあるじゃないですか?本も同じで、素敵な文章を読むと、まるで自分もそう思っていたのかと錯覚してしまう時がある。自分が知的になったような気分に陥る。正直テンションが上がる。

この本はそうではない。

いつの間にか自分としっかり向き合ってしまう本でした。

嘘がつけなくなるんですよ。自分を誤魔化せなくなる。

だから気が大きくなることはない。等身大の自分を見つめ直すことになる。

だからこそ、本来の自分にちょっと凹んだりもするわけです。

この本は人によっては、苦しくなったり、自己嫌悪に陥るかもしれない。
自分のズルさが見えてしまうから。
それぐらい自分と向き合うことになる。自問自答が増える。

人生を上手く生きる為の処世術みたいな小手先のテクニック本ではない。

本音を言うべき時に、しっかりと自分の本音をぶつけることができるかどうか。
自分の考えを信用できるかどうか。

「何でこんな文章が書けるのか?」と思っていたら、ちょうどそういう質問が出てきて、答えは「ウソをつかないこと」だと書いてました(何ページか忘れた)。
正直に書いてるだけだそうです。難しいよ、、、

ブログをやりだしてからすごく感じていることなんですが、本音を文章にするのってすごく難しい。

格好つけちゃうというか、やっぱりよそ行きの言葉にしちゃう。
言葉だけならまだしも、自分の感覚や意見さえ、変えようとしてしまうこともある。
気を付けようと思います。

本音を伝えることは難しい。Twitterで練習しよ。

 

印象に残った言葉

「親は子どもの人生に責任をとれない」より
親は子どもの自立の基礎のために力を借す程度でいいのだと、ぼくはおもっています。自立の基礎には親の言動が大切だとおもいます。(P.72)

 

「勉強はなんのためにする?」より
1年後の高校受験を考える気持ちはわかりますが、20年後に息子さんがなにをして生きるかということを考えることも大切なことだとおもいます。(P.94)

 

「幡野さんみたいな文章を書きたい」より
もしも、ぼくが学校で作文を教える先生だったら、「ウソはつかない」ということを教えるとおもいます。ウソというのは、おもってもいないことを書くことです。(P.121)

きっと学校の作文の授業も、子どもの学力向上や文章能力を高めることが目的なのではなく、大人がよろこぶためのものなんでしょうね。(P.122)

 

「子どもの人生は親を幸せにするためにあるのではない」より
子どもが選ぶべきことを親が選んでしまうと、子どもが大人に成長したときに自分で選ぶことも自分で考える力も培われず、失敗を恐れて行動しない、好きなことや自分がやりたいこともわからなくなってしまう大人になります。(P.216)

 

「誰のための命」より
1%の奇跡なんて期待しません、それよりも99%の通常をぼくは重要視します。(P.224)

 

「おわりに」より
悩み相談でいちばん大切なことは、相手の答えを探ることだ。(P.267)

 

まだまだありますよ…全部書けないけど( ;∀;)

 

最後に

僕は30代中盤に差し掛かろうとしています。
そのタイミングで幡野さんの本に出会えて本当によかったと思う。
高校生で出会っても、それはそれでよかったとは思うけど。

おわりにで「すでに人間関係が構築された身近な人が親身になって相談にのってあげた方が、僕よりも適任」と書かれてあるが、それでも悩んで悩んで、どこにも言えなくなって幡野さんに相談をしてきた人たちの悩みは、

恋愛・子育ての悩みから、お金・妬み・不倫・病気・自殺・虐待・引きこもり・非行・売春・家族が殺されたなど、本当に様々です。

簡単に言うと、「重い」話のオンパレードなんですけど、全部読めてしまう。
読んだ方が良いと思ったからだろう。

他人の不幸話が面白くてwwwみたいなしょーもないノリではなくて、自分ならこういう質問されたら何て答えるだろう?とか考えたりしていました。結局、惰性で生きてきた人生なので、幡野さんのような答えは出るはずないんだけど、周囲の人を大切にしながら、かつ自分も大切に正直に生きてこないと、こういった質問に向き合って答えることはできないんだろうなと。

普通なら、誤魔化しちゃいますもん。
相談相手よりも自分が傷付かないように、当たり障りのない言葉で流しちゃう。

友達が自殺したいと言い出したら、自分なら何と答えるか?とか時々考えるんですけど、結局諦めてしまうんですよね。面倒くさくなって。自分の人生もそうやって逃げてきましたから。

でもどこかで、自分に深く潜り込まないと、誰かの背中を押すこともできないですよね。

2日間で読み終わって、思うがままに書いて、少し修正しましたが、長くなってしまいました。

僕はまず、自分の人生をしっかり生きます!

とだいたい本を読み終わって、2日間はモチベーションが上がってるから、何とでも言えるんですが、3日後にまたこの感想文を読み返そうと思います。

自分の言葉で、誰かの背中を押せたら、本当に幸せなことですね。
第三者的に読んでいたはずなのに、いつのまにか当事者として読んでしまう本。

コロナで自粛されていて、本でも読もうかと考えている人は是非読んでみて下さい。

最後までお付き合い頂きありがとうございました。
次は何の本を読もうか~( *´艸`)

おわり


ABOUT ME
間嶋コタロー
人見知り×ガリガリ×努力できない×部屋汚い×勉強不足 全てが凡人以下の30代男がブログを通じて10%の底上げを企む。 2020年東京オリンピックが終わるころには結果がでていることだろう。